夏馬の眼

心に残る本や映画のお話しです。

2018-05-18から1日間の記事一覧

『経済学・哲学草稿』――カール・マルクス

『資本論』を読んでいるよりも『経哲草稿』を読んでいるほうがいカッコいい――と、誰だかった忘れたが、高校生のときに言われた記憶がある。 それを真に受けて、私も『資本論』は巷でよく言われるように第一部だけさっと目を通し、あとは『経哲草稿』を繰り返…

『素数ゼミの謎』――吉村仁

ちょっと古い本だが、経年劣化に耐え得る良書。 ここで扱われているのは、有名な13年ゼミや17年ゼミであり、日本のセミはほとんど出てこない。日本のセミは素数と関係していないからである。恐らくそれは、天敵やら細菌やら、日本のセミを素数へと導く淘汰圧…